しーくれっとハムのひとりごと

ROM専が時折もらす独り言です。

おおらかな

吉原理恵子著「間の楔」は発表から30年以上を経ても、尚も読者を魅了する名作。

※年号にすると 昭和→平成→令和に至り、改めて感じる凄み。

前記事「すてい・ほーむ」の続きを書いていましたが、体調不良気味であったり再び追憶沼に引き込まれそうになったり(汗)で放置状態でした。ようやく筆不精の重い腰を上げたものの(笑)、今度は記事自体がタイトルを含めて何故か気に入らなくなりました。その為、記事そのものを全て書き換えました。ただ詰んでボツにした訳ではありません。別記事にする予定ではあります(多分)。

 

私が吉原理恵子著「間の楔」を初めて読んだのは中学時代です。その二次創作が多数存在することを知ったのは大人になってからです。そのキッカケも作品の感想や考察等が知りたくてググってpixivに辿り着いて・・・です。それらを読み始めてからの私の沼の深さは本家本元「間の楔」に勝るとも劣りません(激押しの作家さんもいます)。

今回は「間の楔」の二次創作について書いていきます。

二次創作自体はpixivよりずっと以前から存在します。90年代はメディアミックス化(OVA旧版)もあってか数多く同人誌(本)が生まれました。

中でも特筆すべきが間の楔」同人誌ワールドです。


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掲載誌Juneが増刊号の形で2冊、単行本の形で1冊と計3冊も出版されました。

「はじめてのBL展」関連のブログ記事「じゃないの?」に書いた

・同人誌再録中心の商業アンソロジー多数発行

に当たるものと思われます。

※詳しくはこちらから(*^-^*)

secretham.hatenablog.com

先ず内容について少し述べてみます。三冊とも漫画もしくは小説で描かれた二次創作が掲載(再録)されています。例えば本家本元(単行本版)の幕間的なもの、または設定を少しor大きく変えたものやシチュパロ等です。シリアスからギャグまで幅広い内容です。その他には読者アンケートや感想コーナーがあり、そこから90年代当時の雰囲気やファンの熱気が感じられました。

次に現在の入手状況について。三冊ともプレミアが付いていますが、単行本の第3弾は比較的安価で手に入りやすいです。しかしJune増刊号の雑誌2冊は希少品の為、非常に高価です。

※「駿河屋」「まんだらけ」「メルカリ」「Yahoo!オークション」のサイトで確認しました。

最後に当時の個人情報の扱いについて(一番驚きました)。収録作品の作者の個人情報(住所氏名電話番号)が堂々と載っています。作者個々の同人誌通販の為ですが、良くも悪くも個人情報への認識が大らかな時代を感じさせてくれました(汗)。

∑(=゚ω゚=;) マジ!?

個人情報保護法成立は平成15年(2003年)5月制定、平成17年(2005年)4月に全面施行

 

<あとがき>

記事のタイトル通り大らかな時代。恐らく個人情報だけではなかったと思います。コミックマーケット(通称コミケ)発の同人ブーム、人気漫画やアニメの二次創作やパロディが商業BL発展の大きな原動力であることはブログ記事「じゃないの?」に書きました。それを可能にしたのは間違いなく当時の著作権に対する大らかさと考えられます。しかし時代と共に著作権保護が加速しています。また現在はBL自体が一大ジャンル化し業界は巨大化しました。その商業BLサイドが今後それらにどう向き合うのか?かつて自らを発展させたものを阻む流れになりませんように、とイチROM専ながら願っています。

注)記事内容は全て私の個人的見解等です。正確性は担保できませんのであしからず。